本研究グループでは多自由度動力学系のモデリング技術(マルチボディダイナミクス)を核とし,人間生活にとって真に役立つ機械システム工学技術(人間中心設計)の開発研究に取り組んでいます.福祉工学,リハビリテーション工学関連の研究では医療関係者との共同研究も多く行っています.企業との共同研究も盛んです.
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人間の筋骨格系の力学特性や脳神経系による運動制御特性をデジタル化(モデル化)し,人の身体運動をコンピュータ上で再現・分析可能とするデジタルヒューマン技術の開発に取り組んでいます.特に,歩行運動を生成する歩行シミュレーションの研究に多くの実績を有しており,直立二足歩行の進化的計算のような人類学的応用をはじめ,義足歩行シミュレーション,高齢者歩行シミュレーションなどのリハビリテーション応用などの研究を進めています.歩行運動以外では,自動車の車両乗員モデルによる運転操作性評価の評価,自転車ペダリング動作,さらにはニホンザル四足歩行モデルの開発研究などもあります.
車いす,義足などの福祉用具,あるいは自動車の運転操作系など人間の身体動作と深い関連のある機器用具の開発のためには,人間と身体運動特性を知り,かつ,その特性と機器用具の動力学特性との力学的相互関係を理解することが重要です.我々は前述のデジタルヒューマン技術に基づき,身体の運動の計測技術,さらには人間の動作に関連する機器用具の評価技術の研究を行っています.具体的には,歩行用ポール,足部サポータなどの歩行支援用具,自動車のステアリング動作などを対象とした計測評価研究を行っています.さらに関節音による変形性膝関節症診断など新しい計測評価技術の開発にも取り組んでいます.
長谷研究室の研究説明の動画